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ほじょ窓 › コラム:採択後に対象外・減額になる割合と原因

採択されたのに補助金がもらえない?採択後に対象外・減額になる割合と原因

最終更新日:2026年10月19日 ・ ほじょ窓診断士事務所(中小企業診断士)

補助金は「採択されたら終わり」ではありません。採択は、補助金を交付する候補に選ばれた段階です。その後の手続きで、経費が対象外になったり、金額が減ったり、受け取った後に返還を求められたりすることがあります。会計検査院の検査結果と、確定検査でよくある指摘から、採択後につまずく割合と原因をまとめました。

採択から入金までの流れ

採択の後には、次の手続きがあります。つまずきが起きやすいのは、交付決定の前後と、実績報告・確定検査の段階です。

  1. 採択:補助金を交付する候補に選ばれる
  2. 交付申請・交付決定:見積書などを出し、補助の対象になる経費と上限額が決まる。ここで経費が削られることがある
  3. 補助事業の実施:交付決定の後に、発注・契約・支払いをする
  4. 実績報告・確定検査:証拠書類を出し、補助金の額が確定する。書類の不備や対象外の経費があると減額される
  5. 入金:確定した額が支払われる
  6. 事業化状況報告など:補助金によっては、数年間の報告が続く。目標の未達成や報告の未提出で、返還を求められることがある

採択率が高い補助金でも、採択後につまずく

IT導入補助金は、申請した事業者の多くが採択される補助金でした。それでも、補助金を受け取った後に会計検査院が調べると、一定の割合で「不当」とされ、返還の対象になっています。採択はゴールではなく、ここからの手続きが同じくらい大切です。

① 申請して採択された割合約73%IT導入補助金2022(全枠合計)
申請63,105件のうち46,352件
② 補助金を受け取った後、不当とされた割合約14%会計検査院が調べた383事業のうち55事業
約1億4,756万円が不当(2020〜2022年度の交付分)

②で不当とされた理由の多くは、支援事業者から自己負担分を還元してもらう「キックバック」でした。ほかにも、実際には使っていないツールを使ったと報告した例や、導入したツールをすぐに解約していた例があります。不当とされた補助金は、返還を求められます。

①は2023年3月3日時点の集計です。②の会計検査院の検査は、問題がありそうな事業を抽出して調べることがあるため、すべての補助事業者のうち14%が不当という意味ではありません。

採択後に対象外・減額になる主な原因

確定検査や会計検査院の指摘でよく見られるのは、次のようなケースです。多くは、ルールを知っていれば防げるものです。

原因どうなるか
交付決定の前に発注・契約したその経費は原則として補助の対象外
見積書・発注書・納品書・請求書・振込記録がそろっていない、日付の順番が合わない支出を証明できない分が減額される
一定額以上なのに、相見積もりを取っていない対象外や減額になることがある
現金払い・手形・相殺で支払った原則は銀行振込のため、認められないことがある
機械の型番や経費の配分を、承認を受けずに変えた変更した部分が対象外になることがある
振込手数料、値引き・ポイント充当分、汎用品が入っているその分が対象外
実際の支出が計画より少なかった補助金は実際の支出額に補助率をかけた額になる
補助金で買った設備を、承認なく売った・貸した・別の用途に使った補助金の返還を求められる
賃上げや事業化の目標を達成できなかった、報告を出さなかった補助金の一部または全部の返還を求められることがある

補助金の交付決定が取り消されて返還する場合は、受け取った日から年10.95%の加算金がかかります(補助金適正化法)。

採択後につまずかないためのチェックリスト

  • 交付決定の通知が届くまで、発注・契約・支払いをしない
  • 見積から振込まで、すべての書類を経費ごとにまとめて保管する
  • 支払いは銀行振込にし、振込手数料は補助対象から外して計算する
  • 型番・金額・発注先を変えるときは、先に事務局に相談する
  • 補助金で買った設備は、処分制限期間中は売ったり貸したりしない
  • 賃上げなどの目標は、守れる数字で計画する
  • 事業化状況報告などの提出期限を、カレンダーに入れておく

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よくある質問

採択されたら、補助金は必ずもらえますか?

もらえるとは限りません。採択は「補助金を交付する候補に選ばれた」段階です。その後の交付申請、事業の実施、実績報告、確定検査を経て、補助金の額が確定してから支払われます。交付決定前の発注や、証拠書類の不備などがあると、対象外や減額になります。

採択後に辞退することはできますか?

できます。資金の手当てができない、事業の状況が変わったなどの理由で、採択後に辞退する事業者もいます。辞退の手続きは補助金ごとに事務局が定めています。交付決定後に事業をやめる場合は、廃止の承認申請が必要になることがあります。

補助金を受け取った後に返還を求められることはありますか?

あります。虚偽の報告、補助金で買った設備の無断売却や目的外使用、賃上げなどの目標の未達成、事業化状況報告の未提出などで、返還を求められることがあります。不正による交付決定の取消しでは、年10.95%の加算金がかかります。

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このページは、公表されている資料や解説記事をもとにまとめたものです。手続きのルールは補助金や公募回によって異なるため、必ず最新の公募要領と交付規程をご確認ください。

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