経営・管理ビザの資本金等3,000万円、何を数える?法人と個人事業主のちがい
2025年10月16日から、在留資格「経営・管理」では3,000万円以上の資本金等が必要になりました。「何を3,000万円と数えるのか」は、会社(法人)か個人事業主かで変わります。出入国在留管理庁のQ&Aとガイドラインをもとに、数え方と、事業計画書で気をつけたいことをまとめました。
法人と個人事業主で、数えるものがちがいます
基準の条文は「申請に係る事業の用に供される財産の総額(資本金の額及び出資の総額を含む。)が三千万円以上であること」です。出入国在留管理庁は、これを次のように説明しています。
| 事業の形 | 3,000万円として見るもの | 確認の資料(例) |
|---|---|---|
| 法人(株式会社など) | 資本金の額(払込済資本の額)。合名・合資・合同会社は出資の総額 | 登記事項証明書など |
| 個人事業主 | 事業所の確保、雇用する職員の給与(1年間分)、設備投資経費など、事業を営むために必要なものとして投下されている総額 | 直近年度の決算文書、必要に応じて事業経費の領収書など |
出典:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」(Q&A 問3・問4・問5・問12)、「経営・管理」の許可基準の改正等について
法人で、3,000万円に数えられないもの
法人の場合は資本金の額(または出資の総額)で判断するため、ほかのお金を足して3,000万円にすることはできません。Q&Aでは、次のものが挙げられています。
- 資本準備金・資本剰余金・利益剰余金は含まれない(問7)
- 従業員の給与や事務所の維持費など、事業のために投下される額と合算することはできない(問8)
- 複数の会社を経営している場合、会社ごとの資本金を足すのではなく、いずれか1つの会社で3,000万円以上が必要(問11)
なお、ガイドラインでは、返済義務のない有償新株予約権の払込金で、将来資本金として計上することとしているものは、3,000万円に計上できるとしています。その場合は、投資契約書、払込額がわかる資料、資本金として計上する旨の誓約書の提出が求められます。
出典:出入国在留管理庁 Q&A(問7・問8・問11)、出入国在留管理庁「「経営・管理」の在留資格の明確化等について」
常勤職員の要件とは、別に満たす必要があります
改正の内容では、「1人以上の常勤職員の雇用」と「3,000万円以上の資本金等」が別々の項目として示されています。また、管理者として活動する場合でも資本金等の要件を満たす必要があるとされています(問10)。
事業計画書では、この3,000万円を何に使うのかを、常勤職員の人件費や事業所の家賃、仕入れ・設備の費用と結びつけて示すことになります。資本金を入れたあと、売上が立つまでの数か月〜1年ほどの間、お金がどう減っていくかを月ごとに見ておくと、計画に無理がないかがわかります。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」(主な改正内容・Q&A 問10)
すでに在留中の方の更新は、2028年10月16日までが目安です
施行後3年(2028年10月16日)までの更新では、新しい基準を満たさない場合でも、そのことだけで不許可になることはなく、経営状況や新しい基準に合う見込みなどをふまえて判断されます。それ以降の更新では、改正後の基準に合う必要があるとされています。増資をするのか、事業の計画をどう見直すのか、早めに考えておきたいところです。
出典:出入国在留管理庁 Q&A(問1・問3・問30・問31)
よくある質問
資本金2,000万円の会社です。人件費や家賃を足して3,000万円と数えられますか?
できません。出入国在留管理庁のQ&Aでは、法人の場合は資本金の額または出資の総額で判断するため、従業員の給与や事務所の維持費など、事業のために投下される額と合算することはできないとされています。
いくつかの会社を経営している場合は?
出入国在留管理庁のQ&Aでは、複数の会社のうち、いずれか1つの会社の規模が資本金3,000万円以上である必要があるとされています。
すでに「経営・管理」で在留していて、資本金が3,000万円に足りません。
施行後3年(2028年10月16日)までの更新では、新しい基準を満たさないことだけで不許可になることはないとされています。ただし、それ以降の更新では改正後の基準に合う必要があるため、早めに資金や事業の計画を考えておくことが大切です。
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在留資格の申請書類の作成や申請の取次は、行政書士などの業務のため、当事務所では行っていません。このページは出入国在留管理庁の公表資料(Q&Aは令和8年6月26日更新版)をもとにまとめたものです。審査の取扱いは変わることがあるため、申請の前に必ず最新の情報をご確認ください。